■単発カメラ講座

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2013/08/26 H著

単発カメラ講座第1弾:なぜ、「明るいレンズ」にこだわるのか?


1.明るいレンズの特徴  ・レンズが大きい  ・ボケが強い  ・高額 → 「明るいレンズ≒高額なレンズ」

2.暗いレンズだとダメなの?   絞りは「解放値」から順に絞っていくことが出来ます。
  解放が最も大きくぼかすことが出来ますが、ほぼどんなレンズでも、解放にすると絵の質が落ちてしまうという問題がある。(それがわかるかどうかは別)
  そのため、解放値からすこし絞って使うのが常道とされている。
  だから明るいレンズ(例:解放F1.4)は多少絞ってもF2.8で撮影できるが、 暗いレンズ(例:解放F5.6)だと、多少絞るとF7.1とかになる。
  もうボカそうというのが無理な領域。
  明るいレンズだと、多少暗い環境でもISO感度を上げなくても撮影が出来る。
  高感度にするほどノイズが増えるので、ありがたい限り。

3.レンズ自体の性能
  レンズは球面。当然、ピントが合うのは画面の中心のみ。
  球体で集めた光を平面(しかも長方形)に写すのだから、画面の外側に行くほど歪みやにじみ(波長の違い=屈折率の違い)が大きくなるのは当たり前。
  明るいレンズはこの辺までしっかり設計しているため、高価になっていく。
  余談だが、単焦点レンズは設計が容易だが、ズームレンズは難しいため、単焦点レンズの方が「歪みやにじみ」についても軍配が上がる。

4.明るいレンズの弱点
  たとえば滝を撮影するとき、シャッタースピードを落として、「そうめん」みたいに糸の引いた写真が撮りたいのに、レンズが明るくてシャッタースピードを落とせなくなる。
  そんなときは絞ればいいのだが、そうはしたくない理由がある…
  そんなときは「NDフィルター」という、わざと光量を落とすフィルターが必要となる。

5.余談
  デジタル専用レンズにはデジタル用に特殊加工(コーティング)が施されている。
  フィルムレンズもマウントさえ合えば使用出来るが、デジタルカメラに適しているわけではない。
  それを承知の上で「レンズの味」を優先させるプロもいっぱいいる。


単発カメラ講座第2弾:フィルター



1.フィルターとはなんぞや?
  よく、光源から放射状に線が引いた写真など、「どうやって撮ったの?」と思う写真を見ること があると思う。これらはフィルター効果によるもの。
  フィルターとは、レンズの先端に付ける、様々な加工が施された「レンズカバー」のようなもの。

2.フィルターの基本概念
  レンズはきれいに・明るく撮れるように、手間とお金を掛けて設計されている。
  その前面に異物を介するわけだから、レンズにとっては失礼この上ない話。
  つまり「ある程度画質を犠牲にして、特殊効果の恩恵を受ける」ことを前提としている。
  昔に比べてかなり改良されているので、画質劣化は少ない(素人には分からない。)

3.主なフィルター(超いっぱい種類がある)
  ・プロテクター:フィルターではない。レンズの保護板。
  ・PLフィルター:光の乱反射を防ぎ、色合いをくっきりさせる。(後述)
  ・NDフィルター:わざと光量を落とすフィルター。(後述)
  ・カラーフィルター:「空は青く!」「紅葉は赤く!」と色を強調させる色つきフィルター
  ・フォギー:「ボワッ」とした効果が得られる。主に人物撮影で用いられる。
  ・クロスフィルター:光源から放射状に線を引いたような効果が得られるフィルター。

4.フィルターの使用
  私自身もそうだったが、初心者に毛が生えた時期に多用したくなる。
  中級者になると、ほとんど使わなくなる。
  上級者になると、利点・欠点・使いどころをわきまえて使用する。

5.使用時の注意点
 ・プロテクター
  原則、常時装着。近年のものは性能が良いので、ほとんど画質に影響しない。
  但し、逆光で撮影する場合は、レンズとの間で光が乱反射し、 ゴーストやフレアを起こしやすくなるので、外した方が良い。
 ・PLフィルター
  発色が良くなるが、「ほどほどに」効かせるのが腕の見せ所。(調節がきく。)
  慣れない内はやり過ぎてしまいがち。濃い味すぎて気持ち悪くなる。
 ・NDフィルター
  暗さの度合いによって数種類ある。また、半分の面積だけ暗くしたものもある。

6.レンズ径、フィルター径   レンズを一杯持ってると、同じ種類の径違いのフィルターも一杯買わなければならなくなる。   そんなときは、大きい径のフィルターを買い、径を変えるアダプターを使用する。   (フィルターを買い揃えることに比べれば、遙かに安価!商品名は確か「異径リング」。)   また、各径のアダプターを用意した四角いガラスのフィルターもあるので、今後、レンズが増え ていく予定であれば、こちらを買った方が無駄な投資を避けられる。 単発カメラ講座第2.5弾:フィルターは必要か?

1.パソコンでほとんど出来る
  ほとんどのフィルター効果はパソコンで「後付け」が出来る。
  しかも、その度合いを「画面を見ながら」「細かく設定」できる。
  つまり、こだわりを持って作品作りをしている人以外、お金を出してフィルターを購入する メリットは極めて小さいといえる。

2.パソコンが無くても、多少のことは出来る
  ペンタックスK-30には、以下のような機能が付いている。
    <「デジタルフィルター」の機能一覧>
     モノトーン、色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、シェーディング、 ネガポジ反転、カラー、ドラマチックアート、デッサン、水彩画、パステル、 ポスタリゼーション、ミニチュア、ソフト、クロス、フィッシュアイ、スリム、 ベースメイク
    <「編集機能」の一覧>  リサイズ、トリミング(アスペクト比変更可、傾き修正可)、インデックス、 動画編集(分割および不要部分削除)、動画フレーム画像JPEG保存、 バッファRAW保存   これだけ編集機能が付いていれば十分。
  たぶん、編集するのも手間なので、ほとんど使わないでしょうが…   なお、アンダーラインを引いた機能だけは、使いこなせて損はないかと。

3.それでも必要なフィルター
  第2弾の5.に記した3点は購入して損はないと思う。
  特にNDフィルターだけは「撮影時」の設定なので、後付けで修正できるものではない。
  必要と感じるほどに上達した暁には、是非、2種類程度の購入をお勧めする。

4.編集に関するアドバイス
  カメラテクも日に日に上達しますが、編集テクも同じです。
  今の技量で編集した画像も、2年後に見たとき「オレは何でこんな編集をしちまったんだ!?」と頭を抱えることがあるかもしれません。
  ハードディスクなどに余力がある前提ですが、編集する前の写真も残しておくべきです。
  そのときの注意点(アドバイス)は1つ。
  閲覧用と元データのフォルダの2つ作り、ファイル名は一緒にしておくこと。
  そうすれば、あとで編集が気に入らない写真が出てきても、一発で元データを探せる。


単発カメラ講座第3弾:撮影時の画質設定~JPEG~


1.撮影時の設定について
  カメラでは「L」「M」「S」の記号や、「FINE」「NOEMAL」「BASIC」のほか、「JPEG」「RAW」などが選べるようになっていることと思う。

2.JPEGについて
  圧縮画像ファイルの一種類。最もポピュラー。
  圧縮量に対して画像がきれいなので、評価が高く、ほぼ全てのカメラで標準的に使われており、JPEGの見られない媒体(パソコンや携帯)なんてない。
  パソコンやカメラの設定で、圧縮の度合いも変えられる。
  「FINE」と「BASIC」では同じ写真でもファイル容量が大きく異なるが、その実「画質の違い」としては、画面を超拡大したり凝視しなければ分からないほど優秀。
  私の敬愛する馬場先生は著書の中で「私はいつもBASICで撮る。超拡大しなければ分からない違いなんて無意味。しっかり撮影していれば後の編集も最小限で済む。ファイル容量が小さければ、PCの負担もないので、サクサク動く。」とおっしゃっています。
  余談だが、同じ画面サイズの写真でも、ゴチャゴチャした写真の方がすっきりした写真よりも、ファイルサイズが格段に大きくなる。(細かい写真は、データを圧縮できない)   また、注意点としては、PCで画像を回転させるなどの「編集&保存」を繰り返すと、どんどん画像が劣化していく!という点。
  どのくらい劣化したのか、目で分かるかどうかは別として、そういうもの。

3.JPEGサイズの設定について
  撮影した写真をあなたはどうしますか?
  A3用紙で印刷する?L板で印刷? テレビ画面で見る?では、テレビはハイビジョン?サイズは何インチ?
  どんなに大きなサイズで撮影しても、その媒体が小さかったり、解像度が低かったりすると、ほとんどが「無駄データ」となります。
ハードディスクの容量を食うだけの存在。
  だから、ほとんどの人はMとかSサイズで十分のはずなのです。
  が、初心者はLサイズで撮影することをオススメします。
  それは、トリミングをする前提。最初の内は上手に構図を撮れないのは仕方ないこと。
  後から体裁を整えられるようにしておいたほうが、後悔が少ないと思います。
  ただし、友達にメールしたりするときだけは、容量を落としてあげましょう。   (「リサイズ」という編集。第2.5弾の2.を参照。)

単発カメラ講座第3.5弾:撮影時の画質設定~RAW~


1.RAWについて
  よく、カメラの編集雑誌には「RAWを使いこなせ」とか、逆に「RAWで撮影する必要なんてない。」みたいな事を目にします。これって何よ、って話。

2.RAWについて
  「ロー」と読みます。
  これは、「編集用」のファイル形式と思って下さい。編集する気のない人には全く無縁。
  例えるならば、JPEGは「プリントされた写真」であり、特別な機能のない携帯やパソコンなどでも容易に見られますが、RAWは「ネガ」の状態なので、撮影したカメラか専用ソフトを搭載したパソコンでなければ見ることも出来ません。
  Photoshopなどでは、いろいろなカメラメーカーのRAWを閲覧・編集できますが、
 ニコンのRAW編集ソフトで他メーカーのRAWを編集することは出来ません。  (専門書では「プラットフォーム」と書かれたりします。)
  Photoshopなどで一枚一枚丁寧に編集する人にとっては、JPEGファイルに比べて編集の幅が広がり(細かい編集が出来る)、編集した内容は全て記録として残っているので、後から「元に戻す」「一部やり直す」などの行為を「画質劣化ナシ」でできるのが最大の利点。
  ファイルサイズが異常に大きい(10-15Mb)ので、カメラで撮影できる枚数や連写出来る枚数も激減しますし、マシンパワーの小さいPCでは、編集するのに時間もかかります。

3.撮影時の設定と編集へのスタンス
  前述の通り、編集する気のない人には無縁です。
  より高みを目指す人は、まずはRAWで(も)撮影し、編集術の向上も目指すべきでしょう。
  しかし、撮影時の心構えとして「どうせ後で編集できるから、適当に撮ればいいや」というのはいかがなものかと。
  例えば、どうしても画面に入ってしまう電線などの異物は仕方ないとしても、 撮影時にそれらが写り混まなくなるような努力はするべきと思います。
  また、夕日がきれいに写るように、ホワイトバランスをオートから「日陰」に設定する(など、試行錯誤する)だけでも、編集時の作業が激減するはずです。
  その辺がまた、カメラの楽しみというものですよ。

単発カメラ講座第4弾:ヒストグラムを読めるようになろう!


1.輝度(色の濃淡)注:ここでは色の話と光の話を混ぜて書いておりますが、本来は別物です。
  カラー写真を白黒コピーしたとする。   当然、元の色はよく分からないけど、全ての色は別々の濃さにより、表現される。
  このように、同じ環境下で撮影された色は、「明るさ(暗さ)」で表すことが出来る。  これを縦・横軸に落としたものが「ヒストグラム」。
  一眼レフに手を出したからには、「たしなみ」として覚えないと恥ずかしいです。

2.ヒストグラムの例
  同じ環境下で、単色カードを撮影した場合、このようなヒストグラムとなるはずです。
  <黒>     <赤>     <黄>     <白>     <黒と白>
  もうわかりますね、横軸左側が「暗」右側が「明」で、縦軸はその量です。

3.カメラの落とし穴
  しかし、カメラ任せで撮影すると、 いずれもこのようになります。
   →   もちろん、色はちゃんとしていますが、「明るさ」としてはこのようになります。
  (明るめの赤や、暗めの黄色など)   これは、誰が撮影しても失敗がないように、カメラが勝手に明るさを補正してしまうため。
  素人さんには実にありがたい機能ですが、こだわりを持つ人にとってはありがた迷惑。
  例えば、雪景色を背景に人物を撮ると、周囲が明るすぎるため、カメラは勝手に暗めに  補正し、結果、人物は真っ暗な写真が完成する。
  だから、「明るめに(暗めに)とれよ!」とカメラに教えてあげるのが「露出補正」という機能。

3.どのようなヒストグラムが良い写真か
     <A>      <B> 黒から白までのグラデーションです。 どちらが綺麗と感じますか? 当然、Bですよね。
  このように、写真とは各色のギリギリまで如何に階調良く再現されているかを楽しむものでもあるのです。
(カメラの性能や、プリンターの性能などにも大きく左右されます。)
  だから、一般的には右のようなヒスト グラムが良いとされ、まずはこのように 撮影できるようになるのが目標です。
 →    しかし、このような写真ばかりではあまりにも芸がありません。
  わざと明るめの写真(ハイキー)や、暗めの写真(ローキー)を撮れるよう、作品には幅を持たせるべきです。
   ローキーな写真  ハイキーな写真  いずれの場合も、ポイントはギリギリまで  データがあると言うことです。
 つまり、「階調」ですね。   ※これらはあくまで基本的な話なので、これに縛られずに作品作りして下さい。

4.ヒストグラムを覚えるメリット
 <撮影時>   カメラに付いている液晶画面は年々良くなっておりますが、それでもやはり周囲の明るさや色によって常に正しく見られるものではありません。
  ローキーな写真であっても、暗闇で見る液晶では、適正な写真に見えてしまったり…
  そんなとき、自分が撮りたい写真のおおよそのヒストグラムがイメージできていれば、撮影時の確認で判断ミスすることも激減するはず。
  また、最近のライブビューカメラの多くは、撮影時の液晶画面にヒストグラム表示機能もあります。
 <編集時>   多くの写真のヒストグラムを見ることでおおよその見当を付けやすくなります。
  編集作業する上でも非常に大きな指標となるほか、ヒストグラム自体を編集する場合があります。

5.余談
  これらを極めていくと、(特殊感覚ではなく論理的に)白黒をカラーで読み取ることが出来ます。
  実際、以前「ほこたて(TV番組)」で、白黒写真をカラー写真に復元する商売の方が出演していました。その人も、「どこか1点の色が分かれば」と言っていたので、原理的にはこのような技術の応用と思います。